川崎教文研のあゆみ
設立当時の教育界をとりまく情勢と川崎教育文化研究所の創設まで
文部省(当時)は民主的な職場を求めるわたしたちの反対を押し切り、主任制度は1976年1月「学校教育法施行規則(文部省令)」の改正、78年4月の県の「学校管理規則」の改正、79年1月の市教委の「主任制度導入」の決定を経て成立してしまいました。 こうした経過の中から神奈川県教職員組合は、その形骸化をはかる目的で、79年4月より月額3000円の主任手当のうち2000円を拠出するとりくみを決定しました。この拠出金は教育振興基金として県段階で集約し、これを基に「県民・保護者・労働者の期待に応えるための教育文化事業を行うこと」とし、具体的には教育文化研究所を創設しました。神奈川県教育文化研究所は80年11月18日に開所式を行い、正式にスタートしました。その後県内各地で県民の教育文化の創造・発展の目的で事業が実施されました。 川崎では81年2月に平和講演会を、3月には、6日間5会場で平和映画会「はだしのゲン」を実施しました。その後、神奈川県教育文化研究所規程の整備に伴い、県内7地区の教職員組合にそれぞれ教育文化研究所を設立し、事業推進をはかることとしたことを受け、川崎教育文化研究所は県内でトップを切って、81年9月11日に規定を定め、正式に設立されました。 |
設立目的としてとりあげたこと
県民の立場にたち、民主教育と文化を確立するために設置された神奈川県教育文化研究所の事業を川崎段階で推進することを目的にしています。 そして、目的を達成するために次の事業を行うこととしました。 ・民主教育を確立するための理論的、 ・文化運動の推進に関すること。 ・市民、保護者、労働者との連絡提携に ・その他目的達成のための必要な事業。 |
事業開始からのあゆみ
ふれあいサマーキャンプ等、毎年実施されているとりくみは削除しています。※職場討議資料→(職討)
年 度 | 内 容 |
1980(昭和55)年度 | 2月 平和講演会 |
3月 平和映画会「はだしのゲン」 | |
1981(昭和56)年度 | 9月11日 川崎教育文化研究所設立・事業開始 |
12月 第1回評議会 | |
「泊を伴う学校行事の回復措置に関する確認事項」 | |
教職員の健康診断(35歳以上) | |
1982(昭和57)年度 | 川教組委嘱研究(東桜本小)発表。平和教育検討専門員会「平和を求めて」小・中学生用発行。 |
平和教育実践週間の設定全市一斉平和教育の実践。 | |
「平和を考えるつどい」で中沢啓次さん講演 | |
国際教育交流シンポジウム(リエカ、ボルチモア、瀋陽) | |
1983(昭和58)年度 | 川崎市姉妹都市国際教育交流記録集」出版記念会。 |
非行問題に関する対市教委緊急申し入れ。 | |
1984(昭和59)年度 | 「教育臨調」反対の市民集会など。 |
「40人学級の早期実現、大規模校の早期解消」請願署名を市議会提出。 | |
1985(昭和60)年度 | 写真で見る川崎空襲」パネル等発行。 |
川崎の教育を考える専門委員会「川崎の教育は今」発行。 | |
学童疎開40周年事業(『輝け杉の子』像、大山、枡形山に「記念誌『輝け杉の子』発刊」) | |
教文研初出版「新しい教育の創造にむけて」。 | |
「川崎市教育懇談会」中間報告 ※4月5日学級編成基準日 | |
1986(昭和61)年度 | 「やがて・・・春」完成、上映運動。 |
教育総合誌「形成」創刊。市教委への教育施策提案。 | |
川崎市教育懇談会「いきいきとしたかわさきの教育をめざして(報告)」提出 | |
親子映画「はだしのゲン2」 | |
1987(昭和62)年度 結成40周年 |
「体罰の根絶を誓い合う特別決議」採択(中央委員会)。 |
「地域に根ざした教育を探る専門委員会」報告集会 | |
第2回国際教育交流シンポジウム(リエカ、ボルチモア、瀋陽)。 | |
「幼稚園問題」市教委申し入れ。 | |
1988(昭和63)年度 | (職討)「川崎における教育改革をめざして(3)「国・文部省の「初任者研修制度」の試行に反対し川崎方式の研修制度の確立のために」発行。 |
川崎の教育改革協議会(川教組、支職労教育支部、民生支部、自治研究センターで構成) | |
(職討)「川崎における教育改革をめざして(1)発行。 | |
「高津区父母と教職員の集い」高津区地域教育会議「教育を語るつどい」と共催開催。 | |
ボレロ演奏会。 | |
1989(平成1)年度 | (職討)「部活動は今」発行。 |
中原区、宮前区「父母と教職員のつどい・教育を語るつどい」 | |
1990(平成2)年度 | (職討)「仮称地域教育会議『校区教育協議会』の実現に向けて」発行。 |
第1回市民教育文化講演会 | |
第1回ふれあいサマーキャンプ(岩手県東和街)。 | |
教文研10周年記念事業「教育改革シンポジウム」 | |
1991(平成3)年度 | 平和副読本「平和を求めて」改訂版発行。 |
(職討)「指導要録作成のための資料」「下からの市民合意教育改革運動の新たな高まりを」発行。 | |
「指導要録の様式・記入について」市教委と大綱合意。 | |
1月 教文研10周年記念誌 | |
1992(平成4)年度 結成45周年 |
(職討)「学校五日制を展望した教育編成の取り組みの試案及び今後の課題」発行。 |
川崎の教育改革協議会「私たちの望む教育改革」発行。 | |
市教委交渉「学校五日制」。 | |
(職討)「通信票・通知表の作成のための資料」発行。 | |
教文研「地域教育会議専門委員会」発足。 | |
第3回国際教育交流シンポジウム(ボルチモア、瀋陽、ウーロンゴン)。 | |
市教委交渉「教職員研究研修教育実施活動事業」「管理職任用の要項」「週40時間問題」 | |
1993(平成5)年度 | 教職員定数問題研究会設置。市教委指導要録「全面開示」決定。 |
市教委と「健康問題研究会」設置(〜96) | |
市教委交渉「新指導法に伴う教職員配置」「2010プラン」「転任希望カードの見直し」。 | |
子どもの人権を考える専門委員会報告「子どもの人権を大切にした学校づくりをめざして」。 | |
教職員安全衛生委員会開始。 | |
「平和を求めてpartU」発行。 | |
「学校五日制の早期完全実施に関する決議」を求める請願。教育人材センター設立 | |
1994(平成6)年 | 学校施設のあり方研究会設置。 |
「地域教育会議いま、新たに提言する」(最終報告)。 | |
「川崎市人権尊重教育推進会議」(川教組、市教委、各種校長会、総合教育センター)への参加。 | |
学校施設の改善に関する緊急申し入れ。 | |
県費負担教職員対象リフレッシュ休暇制度改善。 | |
教職員安全衛生委員会職場巡視開始。「子どもの権利条約ってなに」発行。 | |
(職討)「月2回の学校五日制にむけて」発行 | |
1995(平成7)年度 | 阪神大震災救援カンパ・ボランティア派遣。学校管理規則の一部改正(月2回の学校五日制実施)。 |
「戦後50年、川崎の平和と教育を考える実行委員会」発足。 | |
予防接種BCG以外個別摂取に。 | |
「平和を求めてpartU―指導編」発行。 | |
自治研センター「子どもの権利研究会」に参加。 | |
学童疎開体験学習。 | |
「子どもの人権を大切にした教育のあり方を求めて」発行。 | |
「川崎子ども平和シンポジウム」「子ども平和交流(広島)」 | |
市立看護短大へ朝鮮学校生の進路保証を求める申し入れ | |
戦後50年「平和をめざして」発行。 | |
1996(平成8)年度 | 学校栄養職員の組織化進む。 |
「子どもの人権推進協力者会議」への参加。 | |
「就学事務の手引き」見直しプロジェクト。 | |
萩原佳奈さん支援カンパ。 | |
中学校区「子ども座談会」行政区「子ども会議」。 | |
麻生区「父母と教職員のつどい・教育を語るつどい」。 | |
「子ども会議代表者会議」「川崎子ども人権集会」 | |
1997(平成9)年度 結成50周年 |
「あらゆる人々がともに生きる地域社会をめざして」発行。 |
子ども平和交流(那覇市) | |
市立高校の実習教員任用替制度発足。 | |
「親子で来て、見て、考える平和推進事業」開始。「川崎子ども・夢・共和国記念集会」 | |
第4回姉妹友好都市国際教育シンポジウム | |
1998(平成10)年度 | 「川崎子ども・夢・共和国」生田緑地環境調査。 |
「川崎子ども集会」 | |
1999(平成11)年度 | 職討)「川崎市における障害のある子どもの教育体系化にむけた提言」。 |
「川崎子ども・夢・共和国」宿泊研修。 | |
「子どもの人権を考える専門委員会」中間報告。 | |
川崎子ども集会「川崎子ども集会アピール」採択。 | |
2000(平成12)年度 | 職討)「地方分権とわたしたちの教育改革」。 |
指導要録抄本作成の簡素化。 | |
学童疎開体験ツアー。 | |
夏季総学習会「子どもの権利条約シンポジウム」。「川崎市子どもの権利に関する条例」市議会可決 | |
3月3日 教文研20周年記念式典 20周年記念誌 | |
2001(平成13)年度 | 「川崎市子どもの権利に関する条例」施行。 |
かわさき「いきいき・夢・パワー21」教育推進事業の実施。 | |
「21世紀の川崎の教育を創造する研究会(21研)」スタート。 | |
「かわさき子どもの権利の日の集い」開始 | |
2002(平成14)年度 結成55周年 |
「21研」(高津市民館、鷺沼小学校)。 |
「勤務時間に関する規定」制定 | |
第5回姉妹友好都市国際教育シンポジウム。 | |
(財)川崎教職員会館竣工記念式典。 | |
ふれあいサマーキャンプ5コースで実施 | |
2003(平成15)年度 | 全市分会長会議「教職員人事評価システム」など。 |
「川崎市幼稚園教育振興計画の完全実施を求める請願書」を教育委員に提出。 | |
3年保育の市立幼稚園 新城、生田幼稚園分会誕生。 | |
職員室の冷房全校設置 | |
2004(平成16)年度 | 全市分会長会議「教職員人事評価システム」「子どもの人権を大切にした教育の確立」。 |
事務センター冷房化 | |
2005(平成17)年度 | 市教委「学校二学期制施行」 |
「国庫補助事業に関わる教育予算」申し入れ。 | |
「義教財源確保」市長要請 | |
2006(平成18)年度 | 全市分会長会議「教職員人事評価システム・総括教諭導入」等。 |
市教委・川教組「時間外勤務及び休日出勤に関する協定(36協定)」を締結。 | |
河原町小・御幸小統合。土橋小分会誕生 | |
2007(平成19)年度 結成60周年 |
全市分会長会議「勤務実績の急用への反映」等 |
「親子で来て、見て、考える平和推進事業」毎月開催 | |
タイ国教育支援開始。 | |
第6回姉妹友好都市国際教育シンポジウム。 | |
2008(平成20)年度 | 全市分会長会議「教職員人事評価システム」等。 |
はるひ野小・中、王禅寺中央中分会誕生。 | |
青年委員会。 | |
2009(平成21)年度 | 全市分会長会議「教職員人事評価システム、年度末評価」等。 |
王禅寺小分会誕生。 | |
教文研セミナー開始 | |
2010(平成22)年度 | 全市分会長会議「教職員人事評価システム、年度末評価」等。 |
専門委員会経過報告。 | |
さくら小分会誕生 | |
2011(平成23)年度 | 全市分会長会議「教職員人事評価システム、年度末評価、統一自治体選挙」等。 |
小学校35人以下学級実現 | |
栄養教職員部誕生。 | |
東日本大震災被災地への支援活動(現地支援、募金等)。 | |
教文研セミナー開始。 | |
2012(平成24)年度 結成65周年 |
全市分会長会議「教職員人事評価システム、年度末評価、組織拡大」等。 |
全市フットサル大会開始。 | |
第7回姉妹友好都市国際教育交流シンポジウム。 | |
「次期かわさき教育プランへの提言」専門委員会中間報告。 | |
2013(平成25)年度 | 全市分会長会議「教職員人事評価システム、中学校給食」等。中学校完全給食に関する申し入れ |
専門委員会最終報告。 | |
政令市教職員給与の県費から市費へ財源移譲問題合意。 | |
教育職員免許状更新講習受講料補助、講習会場の確保。 | |
「教職員運動会」とどろき緑地からよみうりランド開催へ。 | |
2014(平成26)度年 | 全市分会長会議「教職員人事評価システム」。 |
広島平和スタディーツアー。 | |
市立川崎高校・附属中学校分会誕生。 | |
教文研30周年記念祝賀会・記念誌。(一財)川崎教職員会館50周年記念式典 | |
2015(平成27)年度 | |
2016(平成28)年度 | |
2017(平成29)年度 結成70周年 |
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第8回姉妹友好都市国際教育交流シンポジウム。 | |
2018(平成30)年度 | |
2019(平成31/令和元)年度 | 小杉小学校開校 |
12月12日川崎市議会本会議で「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例案」が全会一致の賛成で可決成立 | |
2020(令和2)年度 | 新型コロナウイルス感染症が拡大。3月4日より5月29日まで学校臨時休校。 |
2021(令和3)年度 | 新型コロナウイルス感染症の変異株が出現。 |